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全国要約筆記問題研究会in愛媛
 2010年6月12、13日、愛媛県松山市で「文字でつなごう心のきずな」をテーマに「全国要約筆記問題研究会in愛媛」が開かれました。

弊社代表黒川美富子が、全体会において「視る、聴く、さわる、伝えるを考える」と題してお話させていただきました。大会の様子が、愛媛新聞2010年6月13日朝刊に掲載されました。

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全国要約筆記問題研究会のサイトはこちら
2010.06.22 Tuesday 13:29
お知らせ -
健康で安全に働くための基礎
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健康で安全に働くための基礎
ディーセント・ワークの実現のために
細川汀編著
A5判並製 定価1,680円(税込)
ISBN978-4-89259-623-0
2010年5月刊

佐瀬駿介先生(元京都高校教諭)による本書の推薦文を紹介いたします。


流した血と汗を拭い去る人間味に満ちあふれたペンで描かれた新しい本

 「なんでこんなに私らのこと知ってはるの」「難しなったけど、これは大事だと思った」「先生、悪いけどなぁ、あの本捨ててしもたんや。あの本持って卒業したいんや。たのむ、あの本おくれ」「卒業して働いてみて、やっぱりあの先生が書いてはるとおりやった」「細川先生って、どんな先生か知らんけど、お礼言っといて。私らのためにいろいろ考えてくれてはる。うれしいわ」

 これは、改訂前の『健康で安全に働く』(細川汀著)を定時制の高校で教科書として授業したときの生徒の感想のほんの一部である。『健康で安全に働く』(細川汀著)で授業をすることは正直勇気が必要であった。定時制には、さまざまな悩みと言い知れぬ苦しみを抱え、学習する機会を得ることができなかった生徒が多く入学してくる。文字が書けない、読めない生徒も少なくない。小学校や中学校に通ったことすらない生徒も多い。その生徒に、細川汀先生の書かれたことが理解できるのだろうか、またそれを教えることができるのだろうか。壮大な教育実験と言っても良いぐらいの授業を11年間高校の定時制でとり組んできた。
 4月に生徒は授業の難しさに騒めき、時間無制限の中間テストで頭を抱え、7月の成績の良さに驚き、10月から瞳が輝きはじめ、質問や意見が次々と飛び出すようになり、授業が終わりに近づくと、もう終わるの、と言うようになってくる。定時制の生徒は働いているから、細川汀先生の書いていることが解るのだ、と言う人がいる。しかし、事実は全く違う。働いている生徒ほど、書かれていることと自分たちが働いていることの現実とのギャップを感じ、戸惑い、時には「こんなことしてたら仕事にならん」と激しく抵抗と反発をする。教室が騒然となることもしばしばあった。「戦前の女工さんのこと書いてはるけど、今の私らと何もかわらへん」と言う女生徒も出てきた。少しずつ、系統的に学ぶことを続けると生徒は大きく変わってくる。信じがたい生徒の成長と深い理解に驚かされたことも数え切れなかった。その本が、新たに書き加えられて『健康で安全に働くための基礎』として発行された。これほどうれしいことはない。文字の一つ一つに細川汀先生たちの膨大な研究と労働者との連帯によって得られた成果が籠められている。この本は、悩める現代社会を治し、勇気と希望を与えてくれることは間違いがない。問題なのは、私たちが、この本を深く理解し、いかに広めるのかだけである。
2010.06.17 Thursday 14:41
新刊情報 -
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